柏崎初のフリースクール「クラスト」を視察

今日の新潟日報に掲載されていた「クラスト」。柏崎市で初めてのフリースクールです。私自身の問題意識としても大きく、議会での一般質問でも取り上げてきた「不登校」問題。柏崎市でも年間30日以上の欠席をしている児童生徒は100人以上います。登校したとしても保健室や適応指導教室などで過ごし、教室に入れない児童生徒を含めると人数はこの倍以上になると思われます。その不登校児童生徒の居場所として、学習支援の場としてのフリースクールが今年度オープンしました。

教育機会確保法にも不登校であっても教育の機会を確保していくように記されています。不登校にも自らあるいは保護者の考えのもとあえて学校に通わない選択をしている人もいるかと思いますが、学校に行きたくても行けない心身の状況や家庭の事情がある人もいます。とくに後者の場合は、その個別の状況に寄り添い、可能な限りの教育の場を確保していくことが必要だと考えます。それが公であっても民間であってもです。全国でもこの不登校問題に正対し、民間でいわゆるフリースクールを立ち上げて子どもたちの支援をしている団体が数多くあります。新潟県内でもいくつもあります。お隣の長岡市では以前もここに記した「あうるの森」が10年以上前に立ち上げています。この「あうるの森」には昨年9月に視察に行き、お話を聞かせていただきました。

「クラスト」は今年度4月8日にオープンしました。オープンにあたり、長岡の「あうるの森」にも伺って準備を進めていたとのことです。対象や料金などはパンフレットをご覧ください。特に主宰する松本先生は大変バイタリティのある方で、柏崎のみならず、糸魚川や燕にも塾や通信制高校も開いており、子どもたちの支援には熱く、命をかけているといってもいいほどの熱量を持っています。またもう一人、寺沢先生という方がいます。寺沢先生は学校で養護教諭を務めていた方で、現職の頃から不登校に悩んでいた子どものみならず保護者の支援に継続して取り組んでおり、柏崎では不登校に関することに対しての第一人者でもあります。この松本先生と寺沢先生がタッグを組んで、柏崎の不登校児童生徒の支援に立ち上がったのです。このお二人以外にも素晴らしいスタッフやボランティアの方々がおりますので期待ができるところです。ただ、スタートしたばかりですので、どれだけの子どもが登録し通ってくるのか、学校復帰できる子どもが出てくるのか、高校進学する子どもが出てくるのかなどすぐには結果が出ないものも多くあります。実績を積んで公にも認められるようになるためにも、まずは不登校で悩んでいる方に周知していけるといいと思います。今日、見学させてもらいましたが、スタッフは一人一人に寄り添って学習を支援していましたし、子どもも意欲的に学習に取り組んでいました。いい雰囲気でした。

今日クラストには糸魚川市の東野議員も視察に来ていました。糸魚川市でも松本先生を中心に通信制の高校を開設しています。また、糸魚川市と上越市では不登校特例校(学びの多様化学校)の設置も検討しているとのことですので、東野議員としても不登校児童生徒への支援の在り方をどうしていくのかを問題意識として持っているとのことでした。糸魚川の状況と柏崎の状況、地域としての課題も多少は異なっていますが、同じ問題意識のもと、情報を共有しながら、この社会問題の解決に少しでも取り組んでいきたいと思います。

投稿者: shigeno