来年度施政方針 当初予算の説明

今日は市長からの施政方針が示されました。長いのはいつものことですが、今日は1時間21分の演説でした。詳細は柏崎市ホームページのここで確認してください。

施政方針の中に新規に取り組む事業についてもいくつか説明がありました。それはいいのですが、将来の柏崎をこうしていきたい、こんな柏崎の強みを生かしていきたい、という市長の思いが十分には伝わりませんでした。こういうことを代表質問で聞いていくことになります。また、いくつか疑問というか、どういうことなのと感じることがいくつかありましたので以下に記します。

  • 反原発、再生可能エネルギーだけではだめなのです。原発だけではだめなのです。思考停止、ステレオタイプから脱し、現実を見据え、危機感の中から柏崎の可能性を見いだすための予算を編成しました。 → じゃあなんだったらいいのか、両方なんてことではないですよね。
  • 保育事業においてはDXの推進として「保育園業務支援システム」を導入します。 → 私立の保育園や幼稚園へ広げることを考えているのか。
  • 小中学校における学力向上プロジェクト3年目の取組を進めます。~~授業改善に取り組み、全国及び県平均を上回る学力レベルの定着を実現します。 → 評価の年。どんな基準で評価し、実現できなかったらどうするのか。
  • 水道事業は~~主要な水道管の老朽管更新を計画的に進めていきます。 → 具体的な計画はいつ示すのか。スケジュールは。
  • 2035年カーボンニュートラルの実現に向けて、ゼロカーボンシティ推進戦略を策定し、市民一人一人が取り組める行動指針をお示しします。 → 具体的には。市民一人一人が取り組める行動指針などただのお題目にならないか。
  • 奇跡の一夜とするべく日本一の海の大花火大会をさらに充実させ、誘客拡大を図ります。 → ただ花火を多く上げるのか。具体的な充実策は。
  • 旧来の「海の幸」を身近なものとして~~伝統と歴史をもう一度考えてもらいたいという声が、また、海に親しむ子どもたちが少なくなってきたという心配の声が届けられています。新たなルール作りに向け、検討を始めます。 → 新たなルールとはどういうことか。
  • 国の制度変更に合わせて、4月に拠点の名称を変更する形で「こども家庭センター」を開設します。さらに、子育てに困難を抱えるご家庭には、サポートプランを作成し、効果的な支援につなげていきます。 → 誰がどうやってサポートプランを作成するのか。
  • 法的観点から教員と保護者等との信頼関係構築や過剰な苦情、不当な要求等への対応に係る助言を得るための人材を確保し、体制を整えます。 → 今までもやっているスクールロイヤーのことではないのか。別の体制を構築するのか。
  • 100回を迎える日本選手権水泳競技大会水球競技を柏崎アクアパークで開催します。 → 決定事項なのか。開催時期は。選手スタッフなどを迎える宿泊施設などは大丈夫なのか。
  • 令和8年度からの方向性を定める時期の総合計画基本構想・前期基本計画の策定作業がスタートします。 → 特に人口の推定では、推定値と乖離した計画は意味がなくなります。年間1400人減少している市の現実を直視した計画になるようにしてほしい。
  • 私たち柏崎市民には可能性、新たな光を求め、自ら進める勇気があると確信しました。 → 何をもってこう確信したのか。

昨年の施政方針では、「危機感」という言葉をいたるところで使っていたように思いました。しかし今回の施政方針ではほとんどその言葉が聞こえませんでした。方向転換したのか、もう危機感という言葉を使わなくてもいいようになったのか、危機感どころではない「危機」が現実化しているのか、はよく分かりませんが。

市長の施政方針の後、各部長から来年度当初予算についての説明がありました。予算書の事業名だけを見ても内容まではよく分からないのです。内容を理解し、それが市民の福祉の増進につながるものか、今市民が必要としていることなのかを委員会分科会で審査することになります。

聞こえのいい言葉を巧みに使っても具体的な取り組みが見えてこなければ何とも評価できませんし、示された取組や計画がこれまでのものと大きな変更がなかったり、旧態依然としたものであれば、ただのうわべだけの言葉遊びではないかと思われてしまいます。これから始まる新年度予算の各事業が今日の施政方針のどれを実現しようとしているものなのかなどについてしっかりと審査していきたいと思います。特に重点戦略の一つである「子どもを取り巻く環境の充実」は私が所属している文教厚生常任委員会の担当部分に重なることが多くありますので丁寧に審査していきたいと思います。

投稿者: shigeno