原発特別委員会での福島視察2日目

昨日に引き続きの視察でした。まずは宿泊したJヴィレッジのことを説明してもらい、実際にサッカー日本代表が練習しているピットに出ることができました。私も教員時代6年間サッカー部の顧問をしていたこともあり、こんな素晴らしい芝生のコートで試合ができることの幸せはこの上ないことを実感できました。この芝生のコートを借りるには1時間1万数千円だそうですので、そこで何十人も練習できるなら大変リーズナブルだと思います。人工芝コートだと8千円ほどだそうです。

さて、その後、東京電力廃炉資料館で説明を受けたのち、福島第1原発へと行きました。昨日も書きましたが、1年前にも来ているところです。何が大きく変わっているのかは実際に1号機から4号機を見てもよく分かりませんでした。ただ、内部の使用済燃料の取り出しが着実に進んでいるようです。あとはメルトダウンで溶け落ちた燃料デブリの回収になります。そこでは昨日見た、遠隔操作のできる機器を使った作業になります。まだ時間がかかりそうですが、これも着実に進んでいるようです。そして昨年までにはなかった処理水の放水のことです。処理水の施設の中は見ることができませんでしたが、その外観とどのあたりに放水しているのかの説明を受けました。残念ながら原発構内の写真撮影はNGなので皆さんにお見せすることはできませんが、廃炉に向けた作業は順調なようです。以下は所感です。

1年前にも視察した福島第一原発。この1年で2から4号機の使用済燃料の取り出しが進み、1号機も準備が整えられている状況が確認できた。次のデブリの取り出しには昨日視察した開発中の無人ロボットなどを使って行うようだが、これに関してはそれなりの時間を要すると思われる。1年前までにはなかった処理水放水も始まり、その処理施設の外観も見ることができた。また、除染も着実に進められており、原発構内だけでなく、周辺地域の立入禁止区域も徐々に解除されている状況だが、人々の帰還にはまだ時間がかかると思われる。今回は科学的な技術の実際を確認し、それが現場でどのように使われているのかを視察することが目的の一つだと考えている。その点では1年前に比べ、確実に着実に進歩している様子が感じられた。

新潟県と違って2日間とも天気が良く、外での視察するにはいい日でした。原発立地自治体の市民としても、原発事故のことを風化させないためにも目に焼き付けておくことはあります。心に刻み込んでおく話があります。それらを柏崎市民に伝えるためにもこの視察は有意義だと考えます。原子力発電に関しては様々な立場の方、考えの方がいます。柏崎ではどちらかが圧倒的に強い勢力だというものではありません。これからは今まで以上に、今の日本、柏崎を踏まえ、現実にある原子力発電所の今後についてしっかりと意見を交わす必要があります。それも、自分と立場の違う人の話は聞かない、という姿勢ではなく、両者の意見を受け止め、その上での落としどころ、方向性を共感できるといいと考えます。それは大変難しいことですが、それは政治が行うことです。私も政治に携わっている一人としてしっかりと判断していきたいと思います。

投稿者: shigeno