議員研修「防災と議員の役割」

昨日今日と議員としての個人研修を受けました。コロナ禍ということでしたが、細心の注意を払い滋賀県にある全国市町村国際文化研修所に行きました。そこでは講義と演習を受け、災害時には議員あるいは議会としてどのような行動を起こせばいいのか、それとともに災害対策、準備を整えておけばいいのかを学びました。演習では様々な自治体から参加した議員の方々と意見交換ができました。

その講義や意見交換から、柏崎市は災害対策においてはかなり先進的な取り組みを行っていることが実感できました。議会基本条例の中に災害対応の在り方を記してあったり、実際に議会としての災害対策支援本部を立ち上げての活動などはあまり他の自治体では行っていないようでした。

私としてはこのような議会としての災害対策支援本部の立ち上げやそこでの議員としての活動の在り方などは分かっているという前提で参加したため、講義や演習の内容が今一つという感じにもなりましたが、参加している議員の熱さに大変刺激を受けました。本当は自治体で策定している危機管理指針の内容や、自治体の災害対策の後に議会として行う評価の仕方なども聞きたいと思ったのですが、どうもそういう研修ではなかったようです。

しかし、学んだことも数多くありました。以下に抜粋を記します。また、演習ではワールドカフェ方式の意見交換を行いました。実際にこのような方式を経験できたこともよかったです。

  • 災害時の議会・議員の使命は、「住民の命と尊厳を守る」「当局と協働し、国、都道府県、防災関係機関、国民に働きかける」こと。
  • 災害発生時に「議会」はするべきことは、「①災害時の議会・議員活動方針の策定」「②情報の一元化」「③行政に負担をかけない議会運営」「④平時の防災特別委員会」。
  • 災害発生時に「議会」がしてはならないことは、「①行政に負担をかける議会運営」「②応急対策への避難的質疑」「③災害直後の議会開催」。
  • 災害発生時に「議員」はするべきことは、「①情報収集・提供」「②地域支援活動」「③国等関係機関への要望」「④視察の受け入れ」。
  • 災害発生時に「議員」がしてはならないことは、「①行政職員を威嚇」「②支援者への利益誘導」「③行政批判」「④他議員の活動批判」。
  • 災害時の議会、議員の役割として、「やってはならないこと(ネガティブリスト)」を規定することが効果的。(大声を出さない、職員の指示に従わない、市や職員の悪口を言わないなども)
  • 自治体による「防災基本条例」を策定する。ちなみに、新潟県は昨年11月にこの条例策定のための検討会を立ち上げた。
  • 災害対策基本法には「国民の生命、身体および財産」を災害から保護する、旨が記されているが、基本的人権の視点から本来は、「国民の生命、尊厳および財産」にしなければならないと考える。近年策定された自治体の防災基本条例には身体の代わりに尊厳という文言を使用している。
  • 各常任委員会で、各部署の防災対策についての質疑を行うことで、当局の防災に対する意識も向上する。

このような時節柄でしたが、有意義な研修を行うことができました。ありがとうございました。

投稿者: shigeno