6月5日に始まった今定例会議が終了しました。上程された議案は特に大きな問題となるものはなかったのですが、提出された請願に対しての審査に時間を費やしました。
この請願は「原子力災害における実効性ある避難計画の策定実現を求める請願」というもので、「原発を再稼働させない柏崎刈羽の会」から出されたものです。この請願審査は原発特別委員会に付託され、19日にその特別委員会で審査をされました。特別委員会では不採択すべきものとなりましたが、今日の本会議で最終的に採決しました。結論からいうと、本会議でも不採択となりました。
この請願の表題はこのままだと何の問題もなく、聞こえのいいもので、不採択などありえないものだと感じる方も少なくないと思います。ただ、その趣旨理由を確認すると、「どうなの」と思わざるを得ないところがいくつかありました。まず純粋なところ、この実効性かる避難計画が策定されたのであれば、請願者は原発の再稼働を認めるのか、というところです。請願者の団体ではその名称通り、どんなに条件がそろっていても、自分たちで出した請願が実現しても、再稼働は認めないのです。では、なぜこのような請願を提出したのでしょうか。先に原子力発電所の安全性が確認された場合の再稼働を求める請願を採択した柏崎市議会を、再稼働に前のめりになり市民感情を考えないところだというイメージに塗り固めようとしている感じがしてなりません。前にも書いたように、柏崎市議会が採択した請願は、原子力発電所の安全性が確保されたと判断した場合の再稼働です。やみくもに再稼働ありきの考え方ではありません。さて、今回の請願の提出団体は、どんな条件がそろっていても再稼働には反対の立場ですので、どんなきれいな言葉を使ったとしても柏崎の現状にふさわしい議論ができるとは思えないのです。だって、現に原子力発電所は柏崎刈羽に存在しています。稼働してもしなくてもそこには既に使用済み燃料があります。稼働しなくても再稼働に反対する方々が言う危険性はあるのです。であるのであれば、それがあることを前提として、柏崎のまちづくり、柏崎の活性化はどうあるべきかを考えることのほうが前向きなのではないかと思うのです。原発の再稼働を認めない団体の方々とはまちづくりの議論をしたことがないような気がします。この柏崎で生まれ育った私たちにとって、またこれからもこの柏崎で生活していく私たちにとって、柏崎のまちづくりを前向きに話し合うことは大切なことだと思うのです。
請願の内容から話がそれてしまいましたが、市や県にしてもこの実効性かる避難計画を立てようと様々な避難訓練を実施したりして検証を進めている現状があります。市や県あるいは国が進めている避難計画の実現にはかなりの時間がかかると思います。道路の整備やスマートインターの設置、トンネルの整備などはそう簡単にできるものではありませんが、着実に進んでいることも事実です。避難計画に不安があるとか、整備に時間がかかりすぎているとか、いろいろと思うところがあるでしょうが、今の時点で何らかの災害があり原子力災害まで広がったとしても、今ある避難計画の中で、慌てずに行動していきましょう、と呼びかけることも大切なことだと思います。いたずらに不安を掻き立てることだけはやめてほしいと思っています。

