今日から会派の視察で東京に来ています。今年の4月の改選から初めて会派としての視察を行っています。これまで、各常任委員会などでの行政視察は何度か行きましたが、この会派の視察は、いわゆる「政務活動費」を使わせてもらってのものです。
今日は「内田洋行」と「イトーキ」の視察をしました。「内田洋行」は学校の環境整備、校舎の設えやICT環境、教具などを扱っている会社です。学校現場ではよく耳にする会社でもあります。前からここにも記しているように、私の議員として第一の問題意識は教育水準の向上です。教育水準の高い自治体は人口減少も抑制される、という信念をもって取り組んでいます。もう一つの「イトーキ」は民間の会社オフィスの環境整備に力を入れている会社です。現在の会社、学校など公営施設も同様ですが、はICTを考えなければ成立しません。両社とも、従業員(先生を含め)の働き方を重視し、それに伴って効率的に仕事が行える環境を整えています。具体的にいうと、まずはオフィスに自席を確保していないのです。図書館とかコワーキングスペースとかをイメージするといいのですが、空いている席、自分が座りたいと思った場所で仕事をするのです。そこには電源もありICT環境も整っているのは言うまでもありません。一人で仕事を行う時はここ、チームで話し合った英情報を共有するときはここ、人と会い交渉するときはここ、というように仕事の内容によって場所を選ぶのです。自分の中にあったオフィスのイメージとは全然違う空間がここにはありました。しかし、会社の人曰く、こんなことはもう15年前から行っていることで、新しいことではない、というのです。実は学校の職員室もその流れの中にあります。自席のない職員室、・・・ちょっとイメージできません。
内田洋行を視察しての所感です。
時代の流れ、ICTの流れに逆らうことはできない現在、教育界も進むべき方向は見えていると思う。今より進んだICT環境を導入するかしないかの議論ではなく、子どもたちのため、時代に取り残されない子どもを育むために、どういうものを、どういう場面で、どう運営していくのかという流れになっていると考える。しかし、柏崎にいては実際に先進的な学校のしつらえなどハード面はどういうものなのか、すでに導入している学校の状況はどうなのかということがイメージしづらい。今日はこれからの教育環境、学校のしつらえにおける理念の具現化を見せてもらえたように思う。これをそのまま柏崎に導入するとかではなくても、教育界の進むべき方向としてのイメージを持ち、多くの人と語り合うことで、教育の携わる方々の考え方を少しずつ柔軟なものに変えていければいいと思う。また、今後改築する学校において、教室や廊下、机などのサイズも確認し、子どもの生活空間としてふさわしいものなのかにも視点を当てていきたいと思った。同時に、教職員にとっても働きやすい空間になっているのか、職員室のしつらえ、ICTの環境整備にも焦点を当てていきたいと思った。
イトーキを視察しての所感です。
オフィスはすでに15年前から自席を持たないフリーアドレスで様々な効果を上げていると言われ、自分の認識の甘さ、時代遅れの間を痛感した。特にコロナ禍によりその流れは加速しており、首都圏のみならず、地方にも広がりを見せていることが分かった。このイトーキは800人ほどの従業員がいるとのことだが、今日オフィスに出社している人はその22%ほどであり、そのオフィスでの働き方も一見自由に見えるのだが、それぞれが目的を持ち、その目的達成のための場所を選び、効率的な動きをしていることが感じられた。今のオフィスの考え方として、オフィスは連帯感を高める、つながりを創り出すところとしており、アイデンティティ、チームワーク、学び、相互信頼をそれぞれ高める空間をコンセプトとしている。この考え方自体、昔ながらのオフィスと言う感もあるが、在宅勤務が広がっている現在にあって昔とは1周も2周も先を行っている結果としてのものになると思った。この形態を柏崎のオフィスにそのまま導入することは難しいと思われるが、先進オフィスのイメージを持てたことは有意義であった。