一般質問の答弁

昨日の私の一般質問への答弁です。前半のインクルーシブなまちづくり、インクルーシブ教育については昨日記しましたが、以下は「学校教育における生成AIの活用」と「全国学習学力調査の結果から見えてくる児童生徒の実態」についての答弁です。

Q1:文部科学省によるガイドラインの制定を受けて、柏崎市の学校教育における生成AIの活用についての見解は。

A1:7月4日に文部科学省からガイドラインが発出され、市内小中学校にも通知した。このガイドラインには生成AIは発展途上にあり、多大な利便性がある半面、個人情報の流出、著作権侵害のリスク、偽り情報の拡散、学習意欲への影響などが懸念されると記載されている。教育現場における活用にあたっては、生成AIのメリットデメリット、生成AIにすべてをゆだねるのではなく、自己の判断や考えが重要であることなど、児童生徒の発達段階に応じて十分に理解させることが大切とされている。具体的にはコンクール作品やレポート提出において、生成AIによる生成物をそのまま自分のものとして応募提出すること、詩や俳句の創作、音楽美術の鑑賞など子どもの感性や創造性を発揮させたい場面で安易に使わないことなど、生成AIの適切ではない使い方についても記されている。したがって、学習活動においての活用の可否は国の通知ガイドラインに基づき、学習指導要領で示された資質能力の育成を阻害しないか、教育活動の目的を達成する観点で効果的か否か、で判断すべきと判断する、効果的な使い方と適切でない使い方を理解した上で、学校における生成AIの運用を考えていかなければならない。現在教育委員会としても国や県の通知を基にした概要版を作成しているところである。確かにこれからの生成AIの活用は不可避だと思う。逆に適切に活用していくことが必要になると考える。今後は情報教育リテラシーの一層の向上を図るとともに情報活用能力を育む教育活動や情報モラル教育を充実させるなど児童生徒のAI時代に必要な資質能力の向上を図っていきたいと考えている。

Q2:学習状況調査としての「生徒質問紙」への回答において、柏崎市の子どもたちの傾向や特徴として浮かび上がったこと、学力調査の数値から柏崎市の学力実態をどう考察したのかを伺う。学習状況調査の傾向や特徴と合わせて、今後重点的に指導していくことを伺う。

A2:生徒質問紙の回答の結果から、学力向上プロジェクトで推進してきた子どもたちが主体の多様な学びに向けた授業改善において一定の成果が表れていると捉えている。一方、課題としては、特に小学校で身に付けた家庭学習の習慣を中学校においても継続して定着させていく必要があると考える。また、将来の夢や希望について数値が低かったことは大きな課題だと捉えている。まずは現状把握をしっかり行い原因を分析していきたいと考えている。学力調査の結果について、小学校は国語算数と国・県と同程度、中学校は国語は国・県と同程度、数学は国を下回ったが県と同程度、英語は国・県を下回った。今回の調査結果においては、学力向上プロジェクトの目標である全国平均・県平均を3~5ポイント以上上回るを達成できませんでしたが、昨年度と比較すると若干ではあるが向上している。また昨年12月に実施した小中学生全員が受験する総合学力調査においても一昨年に比べて向上が見られた、しかし、全体的には今求められている実際の社会や生活で生きて働く知識技能や未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力の育成はまだ不十分だと捉えている。これまでは授業改善や教師の指導力向上を中心に取り組んできたが、今後はこれらに加えて、直接やる気のある子どもたちに働きかけていく対策方策も必要なのではないかと思っている。いずれにしても今後子どもたちが自分の夢をつかめるよう、多くの職業の選択肢の中から自分で職業に就けるように、そんな願いを込めて学力向上プロジェクトを推進していきたい。

今回の一般質問は3つの項目について聞きました。それぞれについて自分が期待しているような答弁がありました。質問の最後に言わせてもらったのですが、「人口減少対策として、自治体としての高い教育水準はその条件の一つと考えます。教育活動は今の子どもたちのためでもありますし、柏崎のさらなる発展を見据えたことでもあると考えるのです。教育水準の向上にこれからも、ともに取り組んでいければ、と思います」という言葉には、今までの8年間、自分自身が信念として教育に関した質問をし続けた思いを込めています。これからも同じ思いで、頑張っていきたいと思っています。

投稿者: shigeno