綾子舞現地公開

現在の南中学校、新道小学校区の「高原田」と「下野」に受け継がれている綾子舞。この綾子舞は国指定重要無形民俗文化財であるとともに、ユネスコ無形文化遺産に登録されようとしている、柏崎が全国、全世界に誇るものです。ぜひユネスコ無形文化遺産に登録できることを祈っています。

しかし、素晴らしい文化とはいえ、それを受け継ぐものがいなくなってしまえば、社会はそれを忘れてしまいます。このような「伝承」文化は日本の各地に数多くあると思います。今は少子化といわれる中、子どもたちも個人の活動に取り組むことが多く、また、学校でも地域の文化を体験し受け継いでいこうとする活動も薄れてしまい、多くの文化財が途絶えてしまったように思います。柏崎のこの綾子舞も安心できるものではありません。何とか新道小学校を中心に子どもの活動として受け継がれていますが、この先10年ともなると、心配です。人はよく、伝統ある文化は残していくべきだ、と言います。しかし、それを自分の日頃の活動として受け継ぐことに対してはちょっといくらなんでも大変だ、と思ってしまうのではないでしょうか。つまり「総論」は賛成、でも「各論」特に自分のことになると賛成できない、という状況になってしまいがちなのではないでしょうか。それはそうと、この綾子舞はなんとしても残ってほしいものです。

高原田

さて、今日の綾子舞現地公開では「高原田(たかんだ)」と「下野(しもの)」から合わせて11演目が披露されました。現地公開ということで、鵜川地区の「綾子舞会館」脇の特設ステージで舞いました。「高原田」と「下野」は一緒に舞うことはありません。それぞれが受け継いだものを舞うのです。中には同じ演目もあるのですが、その歌も踊りも異なるとのことでした。そして、舞台の幕も異なるのです。写真をご覧ください。同じ「綾子舞」とはいえ、2か所で違った形で受け継がれているのです。その歴史については大変興味深いものがあるのですが、ここでは記しませんので、関心がある方はお知らせください。

下野

今日の舞は、中学生や高校生が中心になっていました。3年ぶりの公開ということでしたが、緊張感も感じられず堂々とした舞でした。内容も歌を聴いていると理解できるものが多くありその中でも狂言の演目はユニークなもので、会場からも笑いが起こっていました。見事な舞でありお囃子であり歌でした。ありがとうございました。堪能しました。

投稿者: shigeno