本会議 全員協議会

今日の本会議で、昨日の予算決算常任委員会で認めるべきものとした2020年度決算全てを認定しました。議会では委員会で認めるべきもの、採択すべきもの、可決すべきもの、と決まったとしても、最終的に本会議で全員で採決してはじめて決定します。ですから、昨日の予算決算常任委員会では「認めるべきもの」としましたが、今日の本会議を経なければ最終的に議会としての決定にはなりません。

そういうことで、今日の本会議で2020年度決算のすべて、全部で6つの決算がありました、認定することが決まりました。一般会計の他に、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計、土地取得事業特別会計、墓園事業特別会計の決算です。

午後からは、東京電力による議員全員への説明および質疑としての「全員協議会」が開かれました。説明は3つ、「柏崎刈羽原子力発電所IDカード不正使用および核物質防護設備の機能の一部損失に関わる改善措置報告書について」「核物質防護に関わる不適合案件の公表方針について」「柏崎刈羽原子力発電所7号機の安全対策工事一部未完了を受けた総点検の取り組み状況について」でした。当初の予定時間をオーバーする2時間半くらいの時間になりました。10人の議員から質疑が出ました。

質疑の多くはこれまでも東京電力側に投げかけられている内容のもの、今日の説明で話されたことの確認などでした。こういうことを繰り返し質疑することで、市民に伝わることもあると思います。議会が行っている一般質問のように、議員が質問し当局側、今回は東京電力ですが、が答弁するという形式です。しかし、一般質問は「通告」として当局には議員が質問する項目や内容を事前に知らせておきます。ですから、一般質問当日には検討された結果の答弁を市長や教育長は話すことになります。今日の議員からの東京電力側への質疑はその「通告」がありませんでしたので、質疑された事柄をその場で解釈し即時に答弁をすることになりました。これは実に大変なことです。当然間違ったことは言えませんし、言葉遣いも気を付けなければ言葉尻を捕らえられた歪曲された解釈をされかねませんし、全く考えていなかったことも分かりませんとは言えず、それなりに返さなければならないからです。

とはいっても、東京電力側もいろいろな場面でこういう質疑への答弁は慣れているのでしょう、そつなくこなしていました。ここ数年の間に多くの問題が発生しています、というか問題点が明らかになってきました。私は問題が表出しないことが最大の問題だと思っていますので、問題が明らかになったことはいいことですし、進歩の可能性があることだと思います。これらの問題に正対し、再発防止を実現させるためにどうしなければならないかを東京電力の企業としてどういう動きをしていくかを見守っています。今日の説明ではそういう再発防止対策などにも触れていました。「これが最後です」という言葉や、稲垣常務執行役の、「私が納得できない改革では再稼働はない」という言葉を信じたいと思います。柏崎市民に信頼される企業になるように努力を継続してほしいと思います。

その中、私も1つ質疑しました。それは、「稲垣さんが考える危機管理・リスク管理の要諦は何か」ということです。この「危機管理の要諦」という質問は市長にも半年前の一般質問でもしていることでした。今日の説明を聞いたり新聞等の報道を見ていると、具体的対応はそれなりに出されています。それがいいとか悪いとかは別にしても。こういう具体的な動きが市民としても知りたいことですし、事業所員一人一人としても動きやすいことだと思います。でも、私はこういう具体的な取り組みをするために、理念的なことかもしれませんが、組織のトップが考える「危機管理・リスク管理の要諦」が大切なのではないかと思うのです。この要諦に従い、この要諦を満たすような具体的な取り組みや対応があるのではないかと考えるからです。危機管理とリスク管理は別物ですが、こんなことはずうっと前に企業内では話し合われたりしたことだとも思います。だって、福島原発の吉田所長さんは事故後に「吉田所長にとっての危機管理の要諦は何か」という質問に対しての回答を言っているわけですから。

そして稲垣間からの回答が、「リスクの洗い出し、対策……」でした。決して間違った、見当はずれなことを言っているわけではないと思います。要諦は、リスクの洗い出し…、顕在化と言ってほしかったですが。そしてその次には何が必要なのかを、続けてほしかった。稲垣さんが考えていることが所員に伝わり、徹底されれば、所員の意識も変わり、企業体質も変わっていくことだと思います。できれば、もっとキャッチーナ言葉、スローガン的な言葉でもいいかもしれませんが、話してほしかったのです。でも、通告なしの質疑に対しての答弁はそこまで求めてはいけないかもしれません。ちなみに、福島原発の吉田所長の危機管理の要諦はの質問の回答は「計測」でした。

投稿者: shigeno