全員協議会 東電からの説明

柏崎刈羽原子力発電所の新規制基準に基づく安全対策工事が完了したことによる地域説明会を今日から柏崎市、刈羽村その他の自治体へ始めます。今日の午後から、その説明会に先立ち、市議会への説明を東京電力が行いました。市議会への説明は3年前の原子炉設置変更許可(基本設計)が出されたのちに行って以来のものです。

今日の説明は原発再稼働に即直結するものではありませんが、原子炉へ燃料を装荷した後に行う検査があるため、装荷前に住民に対してこれまでの安全対策等について説明を行ったものです。言われている通り、原子力規制委員会の検査をクリアしたとしても、新潟県で行っている検証委員会の結果および住民の同意を経たのちに稼働することになります。早ければ2021年中に稼働についての可否が決まるものと思われます。

原子力は人類が完全にコントロールできるものだとは思えません。原子力発電においても同様だと考えています。ですから原発をさらに増加させることには反対です。しかし、私は、今現在ある原発に関しては、安全が確認できれば稼働させることも認める立場です。当然、積極的に再稼働すべき、というものではなく、あくまで容認という立場です。

1月23日に、昨年9月に他人のIDカードを使って原発内の建屋に入ったという事案が明るみに出ました。これは重大な事件です。東電は発覚した後すぐに国には報告したと話していますが、柏崎市には報告していませんでした。こういう事態が発生すること自体が大きな問題なのですが、それが確認されたのちの報告がこれだけ遅れるということも重大な問題です。自治体への報告が遅くなったことには様々な事情があるとのことですが、東電と自治体との信頼関係が確実に構築されているのであれば、隠ぺいということではなく、公表についても自治体としても考慮するのではないでしょうか。とにかく、原発を動かす企業としての在り方、体質に問題がある、と言われても仕方がありません。圧倒的大多数の従業員が一生懸命に取り組んでいることが、たった一人の不祥事で台無しになってしまうことになります。

柏崎市議会でもこの原発再稼働については賛否が分かれています。そうでなければ市民の声を代表する市議会ではないとも言えます。議員のみならず市民が稼働するにしてもしないにしても、その決定に全員が納得するということはあり得ないと思いますが、お互いの気持ちをお互いが受け止められるような関係であってほしいと思います。今回の東電からの各自治体への説明は今日の柏崎市から始まりました。そこでの反応はどのようなものなのかを見守りたいと思います。

投稿者: shigeno