糸魚川市での引きこもり支援

子どもたちの自立や学習保障の支援をしていこうと柏崎市以外でも支援の輪が広がっています。公としての取り組みだけではなく、民間の方々が立ち上がって取り組んでいるところもあります。柏崎市では公の取り組みとして、義務教育に通っている人を中心に「ふれあいルーム」を開設し、人間関係づくりや学習の場を提供しています。また、「アマ・テラス」で年齢に関係なくひきこもり支援をしています。教育委員会だけではなく、子ども未来部の各課において、子どもたちの支援だけでなく、保護者支援にも連携して取り組んでいます。子どもたちに障害がある場合でも、自立のための支援、就労の場としての「With You」さんのような事業所、など民間とも連携しながらその子に適した生活を保障できるように取り組んでいます。もっとも、障害者雇用に対してはこのWith Youの小林社長さんのように全国に名前を知られるような方が柏崎にいてくださることが大きいです。また、貧困対策としては福祉保健部の福祉課を中心に生活保護や生活困窮者自立支援事業に取り組んでいます。社会福祉協議会も子ども食堂や学習支援などの事業を立ち上げています。私が市や社協の取り組みをいくつかの事例を通してみていると、それなりに連携を図り、市だけでは十分ではないと判断すると児童相談所や医療関係などと一緒になって問題解決に取り組んでおり、誠実さを感じます。かといって、これで十分というものではなく、まだ表面に出てこない、支援の手が届いていない方々も少なくないと思っています。そのような中、さらに、不登校児童生徒の学習支援をいかに行えるのか、子どもたちだけではなくその保護者の支援を考え、より効果的な取り組みができないかを今年になって本格的に進めています。公の体制ではなく、一市民団体としてあるいは民間事業所と一緒になってのものです。

このように柏崎では公も民間もそれなりに連携を図りながら取り組みを進めています。それでも十分とはいえないと思っているので、先進的に取り組んでいるところはないものかと考えていたところ、先日、糸魚川市で不登校やひきこもりの方々のために活動している方を紹介いただきました。そこで、今日、その方を訪ねて糸魚川での様子をお聞きしてきました。

その方は山岸さんという方です。以前福祉関係の仕事をされていたとのことで、今は糸魚川で「ファミリーカフェ ポコあポコ」として、不登校やひきこもりの方の自立に向けた活動、学習や就労のみならず、経済的に困窮している方々のために子ども食堂を考えていたり、と様々な取り組みを行っています。今日の話では、現在の取り組みの課題をお互いに共有することが主になりました。正直、ここには記すことができないような話もありましたが、山岸さんがここまでやってきたことに対する尊敬で私の心は一杯になりました。ありきたりの言葉ですが、ものすごい方です。自分のことを顧みないで糸魚川の子どもたちのことに対応している姿はマザーテレサをほうふつさせるようでした。身体を壊さないかどうかが心配です。共有した課題の解決のために私としてもお手伝いさせていただきたいと思いましたし、この山岸さんの取り組みを柏崎でも活かせるような体制づくりができればいいと思いました。

山岸さん、今日はありがとうございました。このご縁を大切にしていきたいと思います。

投稿者: shigeno