教職員との意見交換会

今日、市内小中学校の教職員と文教厚生常任委員会との意見交換会を行いました。今、文教厚生常任委員会がテーマとして取り組んでいる「いじめ不登校」についての柏崎市の現状を聞けるいい機会でした。教職員としては、小中学校の生徒指導の先生方の代表として小・中学校の校長先生1名ずつと、養護教諭、スクールカウンセラーの4名の参加でした。いじめの件数や不登校児童生徒数などは教育委員会でまとめてあり、前回2月に行った説明会のときにその数字は聞いてあります。今日の意見交換会はそのような数値ではなく、実際に向き合っている先生方が感じている児童生徒およびその保護者への対応の在り方や課題についてでした。以下に意見交換されたことについていくつか記します。

  • いじめの相談に行けない子へのアドバイスは。
  • →相談窓口の紹介をしている。教員と子どもの信頼関係の構築、アンテナを全職員が張っていく。アンケートも記名、無記名、自宅で記入など書きやすいようにしている。
  • いじめを無理になくすことはできないのでは。
  • →いじめはあるもの。いじめ0ではなく、いじめ見逃し0として見逃さないようにしている。相手が傷ついたらそれがいじめと定義されている。いじめる方いじめられる方それぞれの気持ちを聞きながら対応している。
  • 親からいじめられていると連絡されることはあるか。
  • →かなりある。本人がSOSを出せないでいるし、親にも言えない子もいる。子どもが変だと感じ学校へ情報提供してくることもある。担任と管理職が情報を共有してチームで対応していく。家庭に指導の経過を説明しながら進めている。
  • 他の生徒は教室に入れないような子どもを認めているのか。
  • →保育園頃から長く一緒にいる子が多いので、そういう子だということは認めている。一方、全員が認めているということではなく、ずるいという子もいるので、学年などで話し合いを設けて対応している。
  • 精神の安定として子どもたちの保健室利用の状況はどうか。通院の情報がある子どもの対応は。
  • →今年に入ってから利用者が増加している。友人の表情が読み取れない不安が多い。子どもの訴えを聞くことで子どもは安定していく。今の時期は人間関係により気持ちが不安定になったり、進路選択が近づくとその悩みが増える。心療内科を利用している子もいる。ケース会議を行っており、継続的に見守っている。市の担当、ひきこもりセンターの担当などと学校が情報共有して対応している。
  • 不登校児童生徒の学習保障は。
  • →その子が勉強に向かうことも難しいことがあるが、高校を見据えた時などのタイミングを見て働きかけ、学習のフォローができるようにしている。高校は授業に出席して単位がもらえることを教えていくことで先の進路を一緒に考えていく。
  • 授業に出られない子どもへのサポートや働きかけは。
  • →勉強が可能であれば家庭訪問時などでフォローしている。学校の適応指導教室で学習ができること、学校外ではふれあいルームがあること、特別支援学校のアドバンスなどを紹介している。進路先も生活リズムや勉強のことを考え、子のニーズにより専門学校もあることを伝えている。メンタルの落ち込みなどについて、学校は治療の場ではないので医療につなげることを本人や保護者に説明して、受診してもらうようにする。
  • 不登校になっているときに学校に行くことがすべてではないなどと親が話していることはないか。
  • →今の子どもの状況を見て、そのような働きかけをすることがあるかもしれない。親も一人一人違うので、今の学校状況に安心できないと感じている親もいる。その不安を聞いて取り除くことで子どもの登校につながることもあった。

この情報交換会で得たことをもとに、8月に行う県外の行政視察でいじめや不登校に関して先進的に取り組んでいる長野県須坂市を視察してきます。

投稿者: shigeno