コロナ禍における避難所運営

今日は町内の自主防災会として、避難所運営の研修を行いました。これまでも災害時の避難所の運営についての研修はいくつも受けてきました。最近ではコロナ禍におけるものとしてそれまでの状況とは違った視点で運営していかなければなりません。今日はコロナ禍ということだけではありませんが、基本的な講習にプラスして今流行りの「段ボールベッド」「段ボールパーテーション」を組み立て、体験してみました。

避難所の生活は災害関連死を防ぐためにも大切なものです。災害関連死とは、災害で直接亡くなるものではなく、災害後に避難所やその後の生活を送っていく中で亡くなってしまうものです。エコノミー症候群によるものは有名です。阪神大震災以降、この災害関連死の抑制に力がそそがれているのですが、難しい現状です。ただ、阪神大震災、中越地震、中越沖地震、東北大震災、熊本大震災と大きな地震を経験した被災地の中で、災害死より災害関連死の方が少なかったのは中越沖地震だけです。柏崎の避難所経営の素晴らしさは知る人には知られているのです。

避難所では、死なない環境を整える、よりよい生活環境を整えることに工夫が凝らされるようになりました。コロナ禍においてはソーシャルディスタンスをとることも必要になり、避難所の定員の半分くらいの人数しか受け入れないようになってきています。今までのように大勢が避難所に入れるわけではありませんので、自宅や身内の方のお宅に避難するということも推奨されていますので、自助を普段から考えた環境を各自が整えておくことも必要なのかもしれません。

さて、段ボールベッドです。実物を見るのも組み立てるのも初めてのものでしたが、取扱説明書を見ながら完成させられました。ただ、一人で組み立てることは難しいかもしれません。一人用で、100㎏までは耐えられるようです。次に段ボールパーテーションです。高さ2mくらいで大柄な男性が立っても中は覗けません。このパーテーションで仕切りをし、避難所に建てます。ひと区画に4人くらいが入ることになりますが、この中に段ボールベッドを一つ置くと4人では寝られないくらいの広さにしかなりません。あくまで段ボールベッドは高齢者や乳幼児がいる方の利用になると思いますので、このパーテーションは各家庭のプライバシー保護のためにはかなり効果的だと思います。

今日の研修では避難所運営のための地域の方々が心構えをもち、意識を高めるということでは大変有意義でした。本当はこのようなことが無駄になることの方がいいのでしょうが、万が一のことを考えることこそ、普段の地域での生活が豊かになることにつながります。何かあった時に備えることが日頃からの地域を豊かに、活性化させることになるのです。

今日の講師を務めてくださった、地域活動サポートセンターの渡辺様、押見様、高橋様、ありがとうございました。

投稿者: shigeno