教員の非違行為根絶に向けて

残念なことに昨日市内の小学校教諭がわいせつ行為事案により逮捕されたという報道がありました。柏崎市在住ということであれば昨年8月にもわいせつ行為事案の教員の逮捕がありましたから、市民にしてもショックが大きいです。

新潟県の小学校の教員はおよそ8600人、中学校の教員は5100人ほどいます。あわせると義務教育の教員数は1万3700人ほどになります。全国で見ると、小中学校合わせると67万人ほどいます。教員は仕事の関係から子どもたちと接することが多く、時にはスキンシップをとりながらの指導もしなければならないこともあると思います。そうしていると中には自身がもっている性癖が抑えきれなくなり、非違行為に至ってしまう人がいるのかもしれません。

人口比あるいは分布から考えた場合、これほどの教職員が社会にいるのであれば、性犯罪を含めた犯罪行為を犯す教職員はいないとは言えず、一定の割合でそういう性癖をコントロールできない人も存在していると考えるのが自然です。だからといって仕方ない、と済ませることは絶対にしてはならないと思います。教職員は他の職種に比べ、子どもの将来や子どもの発達に大きな影響をもっています。子ども自身にあるいは身近にそういう事件が発生していたとすればその人は一生心に何かをもったままの人生を過ごしてしまうことになるのです。

教職員は日頃からの非違行為根絶のための研修をことあるごとに積み重ねています。私が現職の教員だったころも、定期的に校内研修をしていましたし、ひとたび飲酒運転や体罰の事件が発生した場合は、かなりの時間を使って研修を深めていました。しかし、根絶することはできていません。・・・根絶できないということは何が問題なのか、どこに原因があるのかはわかりません。ですからどうしても人間が初めから持っているもののことにそれを求めてしまうのかもしれません。

公務員である警察官や消防署員あるいは都道府県市町村の職員などは、非違行為があった場合、職種が報道されると、教員と同じように何十万人のうちの一人が犯した行為であっても、所属の職員がすべてそういう目で見られるということが起こります。公務員という仕事柄そういう目で見られることは仕方がないことです。ですから、日頃の研修、常に自覚ある言動を心掛けてほしいと思います。

話を戻します。今柏崎市内の教諭の事件に対しては詳細が報道されていません。こういう事件に対しては、いったん報道されてしまうとそれが独り歩きをしたり、受け取った人によっては自分の思い込みであることないことを周りに広げてしまったり、加害者のプライベートなことを追求してひどい人だということを作り上げてしまったり、本来考えなければならないことから離れてしまいかねません。今回もそうです。どこで、どんなことがあり、その背景には何があり、被害者や保護者との関係性など一切わからないのですから。今はこの教諭の在籍する学校の子どもたちのケアや再発防止に向けての取り組みや、被害者のことを考えての落ち着いた見守りが望まれると思います。

公務員を含めたこういう非違行為の根絶は当たり前のことですが、根絶していくための方策をそれぞれが考え、適切に動いていく必要があると思います。スキャンダルやゴシップ好きな人もいるでしょう、面白おかしくSNSを使ってあおったり、興味本位だけの書き込みをする人がいるかもしれません。特に議員としては、こういう教員の非違行為を徹底的に追及するんだと考えて、加害者のプライベートを話題にしたり、ふさわしいかどうかわからない正義感をもってすぐに行動に移すのではなく、子どもへの影響を第一に考えた行動、発信をすべきだと思っています。特に今回のことは詳細が不明なだけ、より慎重に扱う必要があると思います。個別にご意見をお持ちの方は直接私へご連絡いただきたいと思います。

投稿者: shigeno